フランス映画鑑賞日記

コロナ前のペースほど映画館に通うことはできていないんだけど、フランス映画だけは…!貴重な日本公開をしてくれたフランス映画だけは…!と、半ば義務のように観に行くようにしています。

『Summer of 85』Été 85

予告の時点で心奪われてしまった、フランソワ・オゾン最新作『Summer of 85』。
フランス語クラスメイトのMさんが試写会当選されてお誘いいただき、一足早く観ることができました。

思春期に恋をすると、いろんなことに思春期独特のフィルターがかけられるのだよなあ…
こんなにも激しい恋をした経験もないし、恋人に対して狂おしいほどの独占欲を抱いたこともない。でも、作品の中に自分との共通項を何一つ見い出せなくとも心に響きまくる。

「リバー・フェニックスの再来」とオゾンがいうように、アレックス役のフェリックス・ルフェーヴルの透明度がすごい。
見ているだけでヒリヒリする、「数センチの高さから落としても割れてしまう」ような彼の持つ儚さたるや。

気軽に外出できるような状況だったら確実に3回は劇場鑑賞リピートしてしまいそうな作品。来年も再来年も、夏が来るたびに見たくなるんだろうな。

原作はエイダン・チェンバーズの『おれの墓で踊れ』。この原作をちゃんと予習してから見た方がよかった。エンディングに感じる重みが違ったと思う

おれの墓で踊れ (徳間文庫)

後日劇場に行ってパンフレット買いました。1000円もしたんだけど、今までに見たことのない仕様だった。。ヨットの帆を思わせるような封筒に入って、浮き輪型のバーコードシール、そしてポストカード付き。アイドル映画か…

『焼け石に水』Gouttes d’eau sur pierres brûlantes

『Summer of 85』公開&日本公開20周年記念 特別上映ってことで久々に見た『焼け石に水』。初期オゾンの狂気はたまらなく好きだ。サニエたんの艶やかさ弾けるお体もスクリーンで見れて満足満足。
夏だし『ホームドラマ』も見たくなってきた。


『スザンヌ、16歳』Seize printemps

ヴァンサン・ランドンとサンドリーヌ・キベルランの娘 シュザンヌ・ランドン監督・脚本・主演の作品。
ポスター見た時から「シャルロットじゃん!」とビビッときて軽い気持ちで観に行ったのですが、すごく衝撃受けるほど良かった。
スマホを登場させない→時代背景を謎にする」っていう手法もとてもいい。
有名どころじゃないパリの使い方も◎

上映後の小柳帝さんの解説に偉く感動してしまって、この作品もパンフ買ってしまった。

この作品見たなら絶対にグルナディンソーダが飲みたくなるんだけど、奇跡的にVIRONでディアボロ・オランジュがあったので飛びついたね


『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』Les Crevettes pailletées

ちょっと前、フランス語のクラスメイトたち誘って観に行った。

映画館で声出して笑ってしまったの5億年ぶり…
コロナ禍なのに、Bunkamuraなのに声出してしまったのだよ。。

でもできるだけ我慢しようとしたらさらにおバカで、もう涙ぼろぼろ出てきてようわからん状態になった。元気出た。


『ベルヴィル・ランデブー』Les Triplettes de Belleville

人生で一番好きなアニメ映画。なぜかこのタイミングで再上映。
久しぶりに見たら全然フランス語(というかセリフ)がなかった。

前回公開時に何度も見たはずなのに、記憶と違う部分もあった不思議。でもマイベストアニメ映画なのには変わりない!
再上映してくださった配給会社さん、ありがとうございます!!


ロメールの作品も3回観に行ったりしたけど、このペースだとなんか物足りない。
Netflixとかアマプラでネットで観るのもだいぶ慣れたけど、映画館での映画体験ってやっぱり自分の日常の一部だったよなあ。。