早春 DEEP END

1972年に日本公開されたイエジー・スコリモフスキの『早春』。

DVDにもなっていないし、それ以降全然上映機会がなかったので
「死ぬまでにはなんとしてでも見てみたい」一本にリストアップしたままでした。

去年のポーランド映画祭でもスコリモフスキ来日とともに2回上映があったのに。。
見に行けなかったんです…

それがなんと今月からデジタルリマスター版で劇場公開!
情報解禁のときからずーっと楽しみにしていて、公開初日に見てきました。

見たいとは言っても、情報はほとんどシャットアウトし、
あらすじも内容も全然わからずに鑑賞しました(→これが大正解)。

スコリモフスキ作品でこんなにピュアな初恋を彷彿とさせるポスター…

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が、予想の遥か上をいく衝撃作でした。
見事なまでに打ちのめされ、上映後に会場が明るくなってもしばらく動けませんでした。。。
すごかった。
何がすごいかってしばらく言い表せないくらいすごかった。
(ただのボキャ貧)

実はまだ咀嚼しきれず頭の整理ができていなくて。
感想を書こうと思ってブログの編集画面を立ち上げては、
やっぱりダメだ、って閉じている始末。

今もこうして書こうとしているのに、まとまらない。

だって
青春/初恋/情熱/性欲/葛藤/妄執/苦悩/残酷/ユーモア…
“全部乗せ”なんですもの。
さらに音楽も、ファッションまで!!!
ついでにグルメも!!(ホットドッグが無性に食べたくなる)

そしてどの要素も予想できないことの連続で、ずっとハラハラしていた。
けど予告編にもあるように↓マイク(ジョン・モルダー・ブラウン)が看板(?)とともに水中にいるシーンは、まばたきするのも惜しいほどに美しかった。
(今回のリマスター版のフライヤーもこのシーン)

今回は単独のパンフレットは出ていないのですが、
映画館で買ったシネマヴァレリアのスコリモフスキ特集は、素晴らしく価値のある一冊。

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読んで頭を整理しようと思っているのに
解説とともに4ページに渡って掲載された冒頭のあらすじを見て、
1シーン1シーンを脳内に蘇らせては、「うわああああああ」ってなる。

下記メモ。

原題は「Deep end」。
辞書によると
・〔川・湖・水泳プールなどで〕(一番)深い場所
・難しい[上級者向けの]状況◆比喩的な意味で「安全な浅瀬ではなく水が深い場所」。
という意味があるそうですが
「off the deep end」で、「夢中になって、感情的になって」
「go off the deep end」で、「自制心を失う、我を忘れる、前後の見境をなくす、激高する、カッとなる、キレる、極端に走る、やけくそになる、無茶をする、無鉄砲な行動をする」
―と、かなり含みを持たせた意味合いになってくるようです。

あと、衝撃的過ぎるラストは、実は結末が定まらないまま撮影に臨んだそうです。
即興的ラスト…

たぶんこの作品、マイベスト10に入ります。
なので公開している間にあと何回か観ようと思います。
Blu-rayにしてくれないかなあー。

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そりゃ惚れるわな、てくらい魅力的なジェーン・アッシャーですが、ポール・マッカートニーの元婚約者だったんですね。。。

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