『パリ、恋人たちの影』L’Ombre des femmes

今年に入ってから少し忙しく、土曜日は久しぶりに丸一日オフでした。
有楽町で開催中だったサロン・デュ・ショコラに行こうと計画していたけど
3時間待ち、なんて信じ難い現実だったようなので、諦めました。。。
そろそろ来年はフランスと同じく、有料のチケット制度にしてほしい所存です。
行きたかったのになー。

そんなわけで映画にシフト。
見たい映画が溜まっているのだ!!

イメージフォーラムで『パリ、恋人たちの影』
フィリップ・ガレル作品を、劇場で見逃すわけにはいかない。


http://www.bitters.co.jp/koibito/

意外でした。いい意味で。
だってラストがガレル父っぽくないんだもの!
ネタバレになるので結末は書けないけど、ちょっぴりロメールを感じられるような。

ロメールっぽさを感じたのはわかりやすいフランス語(フランス版のあらすじは「Pierre et Manon sont pauvres. 」って始まるのも潔くて素敵だ)と、あとルイ・ガレルのナレーションもいい。
あのナレーションは、作品を何倍もいいものにしていると思う。

さらにロメール度があるのは、撮影監督がレナート・ベルタだということ。
モノクロなのに、想像できるカラフルな画がとても美しい。
手ぶれもいい。

とは言え、究極のうだうだ恋愛劇、僅か73分の作品、こんなにも、こんなにも、濃厚な「うだうだ」を見せつけられるとは(いやほんといい意味ですよ)!!
エリザベット役のレナ・ポーガムの艶かしい感じもすごくいい。

ピエールのダメ男っぷりもいいなー。
穴だらけの薄汚いTシャツ着たボンビーメン、それでいてとてつもなく身勝手。
顔はそこそこブノワ・マジメルと同系統なので許せるけど、果たして女どもが執着するどんな技を持っているのだ彼は。
そういうお下品な発想は見ている時はまったく感じなかったけど、ふと作品を振り返ったときに、ピエールにハマる理由がよくわからなくって。

そして不幸顔の美人、マノン役クロティルド・クロー。
彼女のことはあまり存じ上げなかったのですが、え、ヴェネツィア=ピエモンテ公妃?
公式サイトの「キャスト」をご覧ください)
公妃が浮気妻演じてるって思うと、一段と面白くなるわね。

・・・なんか褒めてるのか貶してるのかよくわからん文章になりましたが、
ガレル作品の中でも個人的にかなり上位にランクインする作品でした。

というわけでフランスamazonでDVDをポチッとな。

イメフォでの上映は17日まで。ぼんやりしてたら終わってしまう!
ガレル レトロスペクティブも上映中!!
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内なる傷痕、ポスターがかわいそうなことになっとったわ、、、
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