パリ旅を振り返る

昨日帰国してすぐにメール返信やたまった仕事を片付けていたけど、ゆっくり寝て今日から出社、本格的に仕事復帰。

正直、まだ頭の整理ができていません。
帰国後もずっと、フランスのパトカーのサイレン音が頭の中でぐるぐると回っています。

帰国日にパニックに巻き込まれたときにスーツケースを持って逃げたので、体じゅうアザだらけ。
でもほんと、これだけで済んでよかったな、と思います。

何から書きはじめたらいいのか、まだ気持ちの整理もできていないので、
今日はダイジェストで振り返ってみたいと思います。


11月12日木曜日。

フランス着16時過ぎ。
定刻よりもだいぶ早く到着。
少しでも早くフランスの空気を吸いたかったから数十分早い到着でテンションもあがっていました。

easyBusで順調にパレ・ロワイヤルに到着し、ホテルにチェックイン。
おしゃれだけど気取らずいいホテル。
スタッフの人もみんなサンパ!

Hôtel Henriette Paris

ポンピドゥーセンター、展示を見ながら6階にあがると、ちょうど21時。
キラキラ点灯するエッフェル塔が見えて、パリに来た実感がようやく。


11月13日金曜日。

一日目のホテルをチェックアウト、この日から二泊の予定でサンジェルマンデプレ近くのアパルトマンへ。
大家さんはパリ在住40年の日本人。
りんごやバナナの果物やミネラルウォーターなどなど「召し上がってください」と。

そして「これは緊急のときに開けてくださいね」と言ってワインのボトルを置いていったので、思わず笑った。

デジュネはシャロンヌ通りのSeptimeで。
ネットで3週間前に予約できたのでした。

Septime、予約してたけどかなり待たされて、さらにゆーっくりお食事して、
乗り換えた先のRER A線が動いていなかったのもあって、予約していたNUXEのスパに大遅刻。
「遅れますすみません」とメールして、メトロ降りた瞬間からめちゃくちゃ走ったけどさすがに「ごめんなさい…」。
いえ、謝るのはこちらです、また来ます、と、汗をふきながらLes Hallesをあとにする。

デパート街へ。
プランタンのショーウィンドウはルブタンやランコム、バーバリーとブランドコラボで楽しげ。

一方のギャラリー・ラファイエットは、スターウォーズとコラボ!

メールでやりとりさせていただいていたラファイエットの広報・Kさんにご挨拶、館内をご案内していただきました。
今年のツリー、個人的にすごく好き。
館内もラファイエットのセンスあふれるノエルディスプレイ。

Kさんから、お土産までいただいてしまいました…!

BULYもラファイエットに10月オープン。
本館1階、化粧品売り場の端っこにありました。
小さいながらも品物は揃っていました。

そしてKEICOさんご夫婦と、SPRINGでディネ。
本当に美味しくて、そしてとても楽しいディネでした。
素敵なご夫婦とこうしてパリでディネができるなんて…幸せ。

帰りはポンヌフを渡ったところまでお見送りまでしていただけました。
このとき見たエッフェル塔は、まだ金色に輝いていました。

そしてアパルトマンへ直行せず、ゲンスブールの壁へ。
なんじゃこりゃー、とぶったまげてアパルトマンへと。

なんとなく、パトカーの量が多いな、と思いながら帰ってTVをつけ、言葉を失った。

昨日、バスの車窓から見たスタッドで爆発が!?

「attentat」
「fusillade」

いやな言葉が流れる。
そして信じられない映像の連続…

デジュネで行ったシャロンヌ通り、すぐ近くのバタクラン、ビシャ通りも銃撃があった、と。

すぐさま家族友人へ自分の無事を伝え、KEICOさんに連絡した。
私とディネに行ったばっかりに、悲惨な出来事に遭遇してはいないか…
考えただけで震えて、涙が出てきた。

時間が経つにつれて被害が大きくなっていく。
NUXEのスパのすぐ近く、ボーマルシェ通りも被害に遭ったと。

オブラートに包まず、事件の生々しい映像が流れる。

流血した人たち、銃撃の音、爆発…

情報を収集しつつ、パトカーのサイレンが鳴り響く中、ほんの少し眠ってしまった。

目を覚ましてパリに住む友人知人から無事との連絡があり、一瞬ホッとするも、被害が大きくなっていくニュースに胸が痛くなる。


11月14日土曜日。

ボーヌへ向かう予定だったけど、キャンセル。
とてもじゃないけどワイン祭りなんて気分ではないし。

夜中のうちに大家さんにメールしていて、早朝に電話で連絡が。
大家さんのお家は12区なので、心配だったけど無事でよかった。
空きがあるということなので延泊させてもらうことに。
前日も22時過ぎに電話したそうなのだけれど、事件現場のすぐ近くでなければ、ニュースを見るまでまったく気がつかなかったな…。

大使館からも「不要不急の外出は避けてください」との通達があったけど、テレビとネットで情報を見ているだけだとさらに鬱々としてきたので、思い切って外に出てみた。

サンジェルマンデプレは平和な、いつものパリだった。

カフェドフロールでカフェ飲んでたら、泣けてきた。
そのまま涙が止まらず、号泣した。

モノプリは普通に空いていた。

でもこの日は結局パン一個しか食べず、暗くなった街が怖かったのですぐに就寝。


11月15日日曜日。

ニームへ行く日だったけれど、パリに残る。

右岸へ渡っていた。

事故現場周辺は、住人でも身分証明が必要なほどの厳戒態勢。
マレ地区あたりは全然人がいなかったけど、この周辺は日曜でも営業しているカフェがたくさんあった。

また泣いてしまった。
亡くなられた方のご冥福を祈り、花を供えてアパルトマン近くのサンジェルマンへ戻る。

嬉しいことにKEICOさんご夫婦にお誘いいただき、再会。
Le Relais de l’Entrecôte(ル・ルレ・ドゥ・ラントルコート)でデジュネ。

前日パン一個しか食べていなかったので、ボリューム満点のステックもペロリと完食。

そしてものすごく久しぶりに笑った気がする。
おしゃべりできて、美味しいもの食べて、心がかなり軽くなりました。
KEICOさんご夫婦には、感謝してもしきれないくらい。

猫沢さんがこの数日後にご来店されたときはかなり空いていたそうなのですが、この日は大混雑。
「このお店のNo.1よ!」と言って出てきたバシュランタワー。
あまりのボリュームに3人で爆笑。

ふわふわのおとなしいワンちゃんがお隣でした。


11月16日月曜日。

とにかく歩いた日。
ザ・観光客なルートをとにかく歩いた。

パリはマルシェドノエルの準備が着々と。
あと一ヶ月後、みんなが笑顔でノエルを迎えられることを願って。

この日から学校も通常通り開始、デパートも通常営業、美術館も一部は開館。
ラファイエットの屋上から見る街は、やっぱりとても綺麗でした。

エッフェル塔は消灯していたけど、
この夜から3日間、トロカデロから見るとトリコロールカラーに。


11月17日火曜日。

出発の朝。
13:45発のフライトだけど、かなり早め、8:30にアパルトマンを出発。

まさかのできごとが。

【死ぬかと思った】

バスでちょうどTwitterとLINEを交互にしていて、Wi-Fiは繋げていたのですが、今見直してみても自分のパニックっぷりで震えてくる。
このとき記憶はないけど、避難させてくれたオフィスの人(と、パニクるスペイン人)がカメラロールに入っていた。


11月18日水曜日。

成田着。
このうえない安堵感。
だけど帰宅後に「アメリカ発のエールフランスに爆破予告」のニュースを見て震えました…。


時間軸に沿ってみると改めてすごい旅だったな、と…。
また落ち着いて、明日以降いろいろ書いて行こうと思います。