『イースタンボーイズ』 Eastern Boys

去年機種変してから、iPhoneの画面で映画を見ることへの抵抗がなくなって
iTunesでレンタルしたりWOWOWのオンデマンドやらで移動中に映画見ることが増えました。

いまさらですが、myFFFで見た「イースタン・ボーイズ」の感想を(毎日一本見るようにしてるから感想が追いつかないー)。

監督は『パリ20区、僕たちのクラス』で編集を務めたロバン・カンピヨ。
ネタバレもあるので、もしこれから見ようって方(あまりいないとは思いますが…)はスルーしてください。

3339/16618″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>
© Les Films de Pierre

パリ、北駅。
社会の底辺で生きる若者たち。ウクライナ、モルドバ、ダゲスタン…東ヨーロッパからの不法移民。

Comment t’appelles-tu ?
のフラ語すらわからないけれど
パリで金稼ぎを試みる。手段は、男娼。

ただ彼らにはそのケはなく、「金づる」を見つけて
男の家に押しかけ金目のものを持ち去り転売するのが目的。

いいカモが引っ掛かった。セレブなおっさん。

3339/16619″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>
© Les Films de Pierre

かわいいかわいい少年が、自分の家に来てくれる。やったね。
が、罠だった。

吹っ切れたおっさんは、若者がかける音楽にノリ始める。
自棄というか、トランス状態に陥ってしまったのか……
その集団にマレクを見つけると落胆するんだけど
目を閉じ、上を向き、さらに音に身を委ねる。
警察に通報することだって容易だったはず。なぜ。
最初に家を訪問した子が未成年だったから?
「お前が声をかけた」その言葉が正しいと思ったから?自業自得とでも?

私なりの解釈だと、元彼と別れたばかりのおっさんは
元彼に未練たらたら。でもその別れ方があまりにも悲惨だった。
これはその別れに対する罰があたったんだと思って、もう、されるがままじゃー!

と、おっさんと元彼の想像を巡らせたところで・・・
少年たちはおっさんの部屋から次々とインテリアを持ち去っていく。

ただ、この“堂々集団強奪”の時間が異様に長い。
ここまでイントロかと思っていたけどたぶんここまでで30分以上。
イースタンボーイズ同士が話す場面は字幕がないから
(後半ではなぜか出てきたけど)もっともっと長く感じた。

ちなみに私、この作品を電車で見ていたのですが……大失敗でした(汗)
このあとおっさんとマレクという男性同士のシーンもあり、
隣の人に見られるとかなーり気まずいので集中できない時間も。
(これが携帯で見るときのデメリットよね)

先にも書きましたが「Comment t’appelles-tu ?」すらわからなかった子が
体を重ねてラッスンゴーレライ
…じゃなかった、レッスン・イン・ザ・ベッドで驚くほどフラ語が上達するんですよ。

3339/16621″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>
© Les Films de Pierre

とはいえメインは同性愛ではなく移民問題の現実を描いていると思うんですよね。
後半の緊迫した感じとかはすごくよかったと思います。
ラストにまだなにか起こるんじゃないか、とドキドキさせるカメラ長回しとかも、巧いと思いました。
決してロマンティックではないけれども、こうして生まれる愛のかたちもあるのだなあー。

それにしてもマリク役のKirill Emelyanovくん、キアヌ・リーヴス系の綺麗な顔してるわー。
この写真は頭のバランスがおかしいけれども。
3339/16620″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>

パリ20区、僕たちのクラス [DVD]