フィリップ・ガレル『ジェラシー』

アンスティチュでの『ジェラシー』公開記念のガレル特集がもう終わってしまう…
http://www.institutfrancais.jp/tokyo/events-manager/cinema1409061019-2/

新作『ジェラシー』、ようやく観てきました。
監督・フィリップ・ガレルが父・モーリスの物語を息子・ルイに演じさせる作品。

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物語は、夫婦の終わりからはじまる。
新しい愛、美しい彼女。

モノクロームの映像で、静かに語られる小さな小さな愛の物語。
アナ・ムグラリスがすごくよかったー。
顔立ちはすっごい派手なはずなのに(褒めてるんだけど)
この静かな作風にしっくりはまっていたというか…
ニコにも通じる雰囲気があるのかなー。

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別れた妻との娘は彼女にもなついて一見順風満帆。
定着しない仕事、「貧乏でも貧相なのがイヤ」…徐々に崩れて行く彼女との愛のバランス。

そしてあっさりと終わる愛。
見終わった後、はて、何が「ジェラシー」だったのだろう、とふと思った。
「tu m’aimes?」(私のこと愛してる?)と何度も聞いてたはずなのに潔くあっさり別れるなんて。
嫉妬心も執着心も、台詞にはなくても
うつろう日々の中で、愛に依存することで自立できなくなることへの恐怖や将来への不安が徐々に大きくなり…で、いきなりの決断だったのかな。
もやもやーとすることはあるけど、ルイとエステル、実の兄妹共演がすごくよかったから
それは単なる「過程」でしかない、
って感じでラストはスッキリ。

アンスティチュの特集はいっぱい入ってるっぽいけど
イメフォはさっぱり…うーん。

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