フランス語で『マリーアントワネットに別れを告げて』(Les adieux à la reine)を学ぶ その2

アンスティチュ冬学期授業のおさらいです。
題材は『マリー・アントワネットにわかれを告げて』(Les adieux à la reine)。

自分用復習メモ。

一回目は⇒こちら

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プチトリアノンに着いたシドニー。

マリーアントワネット:Ah, Mlle Laborde! Et de si tôt matin! Comment vous dire ma gratitude?
この「de si tôt matin」はとても文語的な表現。
「Comment…gratitude?」で「献身的な方ね」と日本語訳されてます。

シドニー:Je ferais pour votre Majesté de bien plus longs voyages, si tel était son souhait.
やたら長いですが「陛下のお望みならなんなりと」。

マリーアントワネット:Je sais que vous m’êtes entièrement dévouée.
先に出た「gratitude」の方が「dévouement」よりも哲学的な言い回し。

シドニーがマリー・テレーズ・ドートリッシュの本を読む意思を伝えると
Ah non, quelle tristesse!
と、refuse catégoriquement(めっちゃきっぱり拒絶)します。

Oh non, de grâce, trouvez-moi quelque chose d’un peu frivole.
「de grâce」は「s’il vous plaît」。

急いで図書室へ向かうシドニー。
Je file à la bibliothèque
「filer」は「partir assez vite」。

ここで読む「Félicie」の内容がもっとわかれば
マリーアントワネットとシドニーの関係性がもっと楽しめます…

読書の途中で、蚊に刺された腕を掻くシドニー。
マリーアントワネットはかゆみ止めをシドニーの腕に塗ります。
シドニーの気持ちを知ってか、官能的に。
特に台詞のないシーン、外ではカラス(corbeau)の鳴き声が。
この鳴き声、ふつーにスルーしてましたが、
時は14 juillet、窓の外(=ベルサイユの外、パリ)では革命が始まった
ということを意図しているのだとか。

その帰り、ゴンドラに揺られながらgondlierのパオロとの会話。
Gabrielle de Polignac n’a que faire de son époux
ポリニャック夫人は旦那に興味がない
「n’avoir que faire de」=「ne s’intéresse pas」「n’aucun intérêt pour」

岸にfaire demi-tour(引き返し)て、Mme Tournonとの会話。
C’est ainsi que les loups finissent par sortir de bois.
「Le faim fait sortir le loup du bois」で「背に腹は代えられぬ」って意味なのですね。

Vous divaguez.
divaguer=支離滅裂なことを言う Vous dites n’importe quoi.

やがてベルサイユの人々もパニックになってきます。

・Tu me casses les pieds = Tu me dérange
・tomber à pic =タイミングがよい
・sangrenue = bizarre , inattendu , bizarre
・exquis = delicieux

「pamphlet」という言葉が出てきますが、いわゆる「パンフレット」ではなく
「風刺攻撃文書」。

・sous le nez = 目の前
・d’aventure = par hasard
・Vous avez bu plus que de raison = 飲み過ぎよ!

酔っぱらったMoreau氏が「le ver est dans la pomme…」と言うシーンがありますが
直訳すると「ミミズがリンゴの中に…」⇒「Problème a déjà commencé…」ということらしい。

やがてマリーアントワネットの手にもギロチンリストが渡ります…

王妃に別れをつげて (白水Uブックス 180)

では本日はここまでー