メモリーズ・コーナー Memories Corner

アンスティチュ・フランセで『メモリーズ・コーナー』の試写会。

オドレイ・フーシェ初監督作品、
『ある子供』『譜めくりの女』のデボラ・フランソワ主演、
西島秀俊、阿部寛、倍賞美津子など日本人キャストも豪華な顔ぶれ。
2月に六本木シネマート他全国順次公開。

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物語の舞台は神戸と淡路島。
2010年、阪神淡路大震災回顧式典の取材のため来日した外国人記者の中の一人、アダ(デボラちゃん)。
西島さんはアダの通訳兼アテンド役。台詞のほとんどはフランス語でした。

↓予告編がYoutubeにあがってました

フーシェ監督は『怪談』からインスピレーションを受けたそうで…

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それでなのかは不明ですが…
「阿部寛がゴースト役」とニュースになっていましたが
“ゴースト=幽霊”と訳して受け取ると語弊があるような気がします。

街は復興したけれど、今でも苦しんでいる人々がいるということ、
飢えていなくとも仮設住宅で「孤独死」が相次いだ事態、
愛する人、故郷を失った悲しみ…

石田(阿部さんの役)は、
自らの生を失っても、あの日起きたことが人々の記憶から失われていかないように
魂だけを蘇らせ、生きている人に訴えます。

それがなぜアダだったのか(記者という同じ職業だったから?)
岡部はいつ石田が現存していないと気づいたのか、などなど
あまりに岡部のフランス語に聞き入ってしまって謎のままな部分も多々あれど…

もうすぐ1月17日、そして3.11から二年が経つというこの時期に
震災後の被害を、特に精神的な部分を描いているこの作品に出会えてよかったです。
改めて風化させてはいけない思いを抱きました。

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西島さんのフランス語には本当に流暢でびっくり。
しかもあの声で…ええ、萌えましたとも。
そしてデボラちゃんが「オハヨウゴザイマス」「アリガトウゴザイマス」「イシダサン(阿部寛の役名)」
って日本語話すのもかわいかった。

ところでタイトルになっている「メモリーズ・コーナー」(直訳すると「思い出の標識」)、
劇中に出てきた、震源地の淡路島に設置されたオブジェのことでしょうか…
「永遠に忘れて欲しくない」という思いが詰まっているようなあのオブジェ、
実際にあるものかと思っていましたが、後に調べたらフランスのスタッフがこの作品のためにロケ地に持ち込んだものだとか。

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なんでも西島さん、フーシェ監督と”ロメール談義”までするほどだったとか!?
しかもフィリップ・ガレルについても語り合ったとか…
本気で惚れてしまいそう。