セルジュ・ゲンスブール『赤道』 Équateur

ゲンスブール監督作品『赤道』 祝!初ソフト化!
セルジュの作品がまた一つ、手元に残せるDVD化。めでたーい。

先日日仏で開催されてたゲンスブール特集でも鑑賞。

1760/7836″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>

『赤道』
監督:セルジュ・ゲンスブール
出演:バーバラ・スコヴァ、フランシス・ユステール

1950年のアフリカの港。フランスからの貨物船には、有力者を伯父に持つティマールが乗り込んでいた。未開の地アフリカに将来の希望を託して乗り込んだティマールだが、宿の老主人の妻、美しき謎のドイツ人女性アデルにとりことなり、殺人事件へと巻き込まれていく…。パリのきらびやかな虚栄に疲れた若者が、灼熱の大地で見たものとは…。原作は“メグレ警視”シリーズでも人気のジョルジュ・シムノン。

赤道 [DVD]

“幻の”エロティック・サスペンスの傑作!
…と、サスペンスという割には抑揚が少なく、台詞も少ない。
ジョルジュ・シムノンの世界観というよりは、セルジュが悟りの境地を探しているような。
両隣の席にいらっしゃった方々は心地よさで豪快に寝てらっしゃいましたよ。
(退屈だとかは言いたくない)

クロード・ルルーシュ組優等生のフランシス・ユステール。
“ジェラール・フィリップの再来”と呼ばれてきた頃かしら。
“いまいましい土地・アフリカ merde l’Afrique”にいるのに、
ナレーションこそ息継ぎをするのも困難な雰囲気を醸し出していたものの
ちっとも暑苦しくないビジュアル。美しすぎた。

触れるだけで壊れそうな透明性を帯びた美女・アデル(バーバラ・スコヴァ)。
そんな女ほど悪女なのはわかりきったことであり。

二人が交わすアムールは、まあ官能的なこと!
もろ直接的なのに、高級シルクのような質感があるの。
メルドな土地が舞台なのに。
ストーリー云々よりも、セルジュが指揮するエロティシズム協奏曲を体感することに夢中になってた。

『Je t’aime moi non plus』(ジュ・テーム モア・ノンプリュ)のボリス役ラインハルト・コルデホフ(ルネ・コルデホフ)、汗かきタンクトップサスペンダーなバーテンダーで出演してます。