ジャック・ロジエ『アデュー・フィリピーヌ』

渋谷・ユーロスペースにて開催されているジャック・ロジエのヴァカンス
ロジエ6作品、奇跡の公開!!

土曜日、日仏授業終了後に渋谷へ向かう。
作品が作られた順で観たかったので、最初に選んだ『アデュー・フィリピーヌ』。
もちろん全作品鑑賞予定なのですが、
いかんせん給料日前であることと度重なる疲労もあって、この日は1作品のみにしました。

早めに着いたので金券ショップにて1380円でチケット購入。
ユーロスペースに着いたのが上映1時間前。
なのに整理券は30番・・・

なぬ!

うわさには聞いていたけれども、こんなに混んでいるのか!!

入場時間まで、デュマゴでシャンパーニュ一杯飲んで、鑑賞態勢を整える。
ロメール、ゴダールを観る前と同じ心構えが必要なのよ。



HISTOIRE
テレビ番組のケーブル移動係の19歳の青年ミシェル・ランベール(ジャン=クロード・エミニ)は、二人のコケティッシュで明るい美少女、リリアーヌ(イヴリーヌ・セリ)とジュリエット(ステファニア・サバティーニ、声の吹き替えはアニー・マルカン)と知り合う。
無邪気な彼女たちは同居している親友同士だが、どちらがミシェルをものにするかを競い合う。彼女たちはミシェルにつきまとうが、兵役を間近に控えたミシェルは、どこかさめている。やがて、仕事を辞めたミシェルはコルシカ島に遊びに行くが、二人の女の子は彼を追ってコルシカ島にやってくる…。

フランスでは、アーモンドを二人で食べわけて、
次に会ったときに
「ボンジュール、フィリピーヌ!」
と叫んだ方が勝ち、という遊びがあるらしい。
その遊びが本作品の名前の由来。
果たしてそのゲーム、どこがどう面白いのか、、、、
ノータリンなジャポネーズには意味不明なのだけれども、
そのゲームでアーモンドを分け合うように、
彼氏をも二人で食べ合う(というと表現がおかしいな・・・)少女二人が作品の主役。

パリのちょっと息苦しさも感じるくらい小さなテレビ局から
壮大な景色、開放感のあるコルシカ島・・・
あっちこっちちょっと忙しい感じや
女の子二人が無邪気に笑いあって、オトコをからかったりする姿、
そっけない態度の男子、
『突然、炎のごとく』の男女比逆転三角関係バージョン。
そんでノリツッコミでコメディ要素を独り占めするおっちゃん・・・

ロメールとゴダールのいいところをうまく集約したような
かと言ってそこまでインテリ要素がきつくないのでとっつきにくいわけでもなく、、、
深く考えることなく、素直に面白かった!!
ヌーヴェル・ヴァーグって言葉、口にすることに最近ちょっと躊躇いを覚える自分がイヤになった。

この日は立ち見も出るほど大盛況でした。
どこか平日に代休とって、一日中ロジエ三昧したい。