ベティの小さな秘密 Je m’appelle Elisabeth

ようやくベティの小さな秘密を観に行くことができました。

HISTOIRE
10歳のベティは、幽霊と暗闇が怖い女の子。1歳年上のお姉ちゃん、アニエスが寄宿学校に入ってしまい、パパとママは離婚の危機。孤独を抱えるベティにとって心を許せる友達は、檻に囚われた犬のナッツだけ。そんなある日、ベティは精神病院から抜け出してきた青年・イヴォンと出会い、庭の自転車小屋にかくまうことに。彼は無口だけど、優しくてカッコイイ。イヴォンにほのかな恋心を抱いたベティは、あれこれと世話を焼く。学校で嫌な目に遭い、家でナッツを飼うことも許してもらえず絶望したベティは、イヴォンとナッツを連れて家を出ることを決意する。

観る度に涙を溢した「ぼくを葬る」で映画デビューしたアルバ=ガイアちゃんが主役のベティ。笑顔がアン・ハサウェイ似で、更にピュア度を6割増にした、真っすぐな大きい瞳。早くも超絶美人の予感が。そんなかわいいベティとは見た目も境遇も全く異なるんだけど、思わず幼い頃の自分と重ね合わせてしまう。そして「う、それ、めちゃわかるわー」とベティの気持ちに共感し、「全然隠れてないところに秘密基地、作った作った!」と自らのかわいい経験を思い出す。でも都会の喧噪ですっかり荒んでしまった自分には本当にこんな時代があったのだろうか。記憶間違いでなければいいのだけれども。

「千と千尋の神隠し」などから影響を受けたというジャン=ピエール・アリメス監督。だけどそこには私の苦手なCGは一切なく、おとぎ話やファンタジーの要素はなく、至ってリアルな世界。だから映像に圧巻されることなく、そして何の違和感を覚えることなく、いつの間にかベティ目線で観てしまうんだ。これは生きとし生ける女子であれば、誰でもそうなのかもしれない。老いも若きもギャルもヤンキーも優等生も、女子はみんなベティだった。まだまだ子供なのは自分でもわかっているのだけれども、背伸びして大人ぶってたあの頃。うん、私にも、あったはず。

パパ役が、これまた大好きなオゾンの映画「ふたりの5つの分かれ路」に出ていたステファヌ・フレイスっていうのも、「アメリ」のギヨーム・ローランが脚本っていうのも、また私の失われかけた乙女感情を復活させる。あー、こんなパパだったら反抗期を知らずに30代を迎えられたはずなのに(未だに父親には反抗期真っ只中の29歳11ヶ月半の私)。
そして何よりこの映画の世界観に萌えるのは、トリュフォー監督作品で有名なジャン=ピエール・コユ・スヴェルコが美術監督だからっていうのも大きいのかもしれない。

シネセゾンの一角にはComptoir de Famille(コントワール・ドゥ・ファミーユ)のインテリアでベティのお部屋を再現。…こんな子供部屋で育ったら、性格ももっと乙女になってたんだろうなー。ま、掃除嫌いな私は無理だけど。

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やっぱり子供が主演のフランス映画は格別だ。

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