タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密 Les Aventures de Tintin : Le Secret de la Licorne

映画『タンタンの冒険』見てきたよー

ペーパーバック版 なぞのユニコーン号 (タンタンの冒険)

初めて買ったフランス語の絵本がタンタンと星の王子様だったと思う。
MANGAを読んで日本語を勉強する人がいるように、私はタンタンでniveau0の時期を過ごしました。
(と言っても今でも辞書引かないとわかんない単語もたくさんあるんだけど)

エルジェの絵がそのまま映画化されるのであれば全然抵抗ないんだけど、えー、なんで3Dなん?
フランス語じゃないのは仕方ない…

私、リアルすぎるゲームが生理的にどうも苦手で。
ロボットみたいな動きでクサい台詞とか言われても全然体温が伝わってこないんだよな。
そもそも、二次元の世界が好きすぎると、三次元にしたら完全否定側からしか見れないダメな人間なのです。
ドラえもんでさえも、人物たちに影がついてるだけでリアルに感じちゃう人間だもの。
(あ、でもジャンレノのドラえもんはもうリアルというよりはギャグな領域なのでとても好きです)
お願いだからドラゴンボールの二の舞にはならないで!!と願いながら、映画館へ向かうのでした。

シルエットのタンタン、まさにエルジェの世界なオープニングだったから、意外と抵抗なく見れるかしら??と思ったけど、始まってから暫くやっぱり違和感がまとわりついちゃって。

タンタン、顔のパーツ真ん中に寄りすぎじゃね?
ティンティンって発音いちいち気になるよね?
そんなティンティン、目尻に皺はいらんわー
スノーウィよりもミルーってのがかわいいって
Wデュポンはもっとすっとんきょーだってば
ハドックの鼻毛の量が。

…逐一余計な概念が邪魔をしてしまった。
もっと素直に入れたのに。
特に前半部分は原作に忠実に作り込んでるように思えただけに、ああ自分のお馬鹿。

で、「エルジェのタンタンからインスピレーションを得ただけ、完全なスピルバーグ作品なのよ。インディジョーンズを初めて見た頃のあの感覚で見るべし!」と途中から脳内切り換える。
それから一気に楽しくなった。
アトラクションでトロッコに乗り込んでる感じで。
あまりに切り換えすぎて、エレベータとかジェットコースターでよく感じる、あの”腸がグッと上がった”感覚まで覚えるほど。映画見た!というよりは遊園地でめいっぱいはしゃいだ感じ。
最初からこういう感覚で入ればよかったのよね。

いっぱいお客さん入ってて、笑うシーンもいっぱいあったんだけど、やたら静かだったのが寂しかったな。
映像美だとか技術力とかで感動するのももちろんなんだけど、一緒に声出して笑ったり体そらして驚いたりして、そういう経験を共有するのが大きい箱での楽しみなんだけれども。
平日の夜のオフィス街映画館だからですかねー。

でも、結果めちゃくちゃ楽しんでいた自分…
帰りにグッズ売り場まで走ってしまったもの。(現実主義的な価格でしたので購入までは至らず)

Magazine BOOM TINTIN (マガジン・ブーム:タンタンの冒険) (I・P・S MOOK)

TINTIN ようこそ! タンタンの世界へ (e-MOOK) (e-MOOK 宝島社ブランドムック)

フランスのサイトを見てると、「Tintinophile」って言う単語を見かけます。
Tintinophileたちの評価は「素晴らしい!」「最高!」から「ふざけんな!」「見てられない!」まで様々なようですねー。