『ルンバ!』et『アイスバーグ!』爆笑鑑賞 #rumba_iceberg

『アイスバーグ!』『ルンバ!』の豪華二本立てを観てきました。

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『アイスバーグ!』
ベルギーで道化師として活動していたドミニク・アベル&フィオナ・ゴードン夫妻の長編監督デビュー作。
ブリュッセル郊外のファストフード店に勤める主婦フィオナは、ある夜、うっかりして冷凍庫に閉じこめられてしまう。
翌朝無事に出ることができたフィオナだったが、家族にも彼女の不在を気づいてもらえずショックを受ける。
そんな中、氷や冷たい物への憧れを持ち始めていたフィオナはファストフード店に納品に来た冷凍車に乗って氷をめざす旅に出る……。

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『ルンバ!』
アベル&ゴードン夫妻長編監督第2作。
ベルギーの田舎町で暮らす小学校教師の夫妻ドムとフィオナは、休日にはダンスをたしなむなど幸せな人生を送っていたが、ダンス競技会で優勝した帰りに自殺願望の男を避けようとして大けがをする。
記憶を失ったドムと左足を失ったフィオナはやがて学校もクビになってしまい……。

小道具とか、運転中の車窓とか、3D映画がバンバン上映される御時世のものとは思えないほど手作り感むきだしで好感度あがるあがる。
台詞少ないスラップスティック・コメディな作りはチャップリンやジャック・タチへのオマージュのようでそうでない、独特の笑いの世界。
二本合わせて3時間ありますが、いやはやあっという間でした。

『アイスバーグ!』はいきなりイヌクティトゥット語(イヌイット語?)を話す日本人風女子の「夫との成り行きについて」の語りから始まる。
なのに次のシーンはファーストフード店のフィオナ。
この、読めない展開が実によかった。
ミスタービーン的なわかりやすいオチとかも、結論が見えなく、台詞が少ないだけに「逆にそう転ぶんじゃ?」と妄想が広がる。
フィオナが、シーツを被りありえない寝相を繰り返すのですが、それが自然と氷山の形になっていたり、夜中にいきなり起き出して冷凍庫にプチ氷山を作ったり…と、「氷山マニア」へと変貌していってからの展開が速い。
それにしてもジュリアンの惜しみない寝起きのヌードは映倫が許可したのでしょうか、、

『ルンバ!』の冒頭はちょっとやり過ぎ感が否めなかったけど、物語が悲劇に展開していくうちに段々と同情の念が生まれてきて、くどいくらいの笑いにも引き込まれていった。
脚を失った妻と、記憶を失った夫の「シルエットダンス」は二作を通して一番綺麗なシーンだと思う。
『アイスバーグ!』『ルンバ!』ともに出演されているおじいちゃんやおばあちゃんは演技素人らしいですが、明らかに二作目では演技が上達している気がする!!

アベル&ゴードンのゆるぎない夫婦愛が根底にあるので、笑えるだけでなくハラハラドキドキもあり、和やかな気持ちも覚える、実に充実した幸せな時間でした。

『ルンバ!』『アイスバーグ!』公式サイト