カロリーヌ・ド・メグレ &ソフィ・マスの『40過ぎてパリジェンヌの思うこと』。
冬休みの課題図書的な感じで、年末年始の休みにゆっくり読み進めようかと思っていましたが…
あまりの面白さに、遅読な私でも一気に読了してしまいました。
誰に媚びることなく、
40過ぎてパリジェンヌの思うこと
自由気ままな魅力をもつパリジェンヌも
40歳を過ぎると、年齢による悩みがいっぱい。
でも自分を知ることや見せ方次第で、
魅力はいくらでもつくることができる!
今フランスで一番輝いている2人による人生を豊かにする秘訣が満載。
同世代の著者とはいえ、名前に「de」が付いて(=貴族系家系の子孫)シャネルのモデル、かたやフランス最高峰の大学院卒… と、もう別次元の人種だしな、と読み始めたのですが…
イントロの、自虐ともまた違うような
「もう昔とは違うんだな、と思わずにはいられない いくつかの事柄」
コーナーで、ヘビメタのライブでヘッドバンギングするかのごとく、うなずきまくりーの、共感しまくりーの、で、著者との距離が一気に縮まった!!
前作『パリジェンヌのつくりかた』は、
あこがれ!キラキラ!華やかなパリジェンヌ!!
って、眩しくてきらびやかで、の印象が強かったんですが。。
なんだ、貴族の娘も所詮、同じ人間。
1年に1歳、歳をとるし、シワだってできるし、お尻に贅肉だってつく。
「これ金言!!」とか、「わかりみが過ぎる!!」てポイントに付箋してったら、結構な量になりました(笑)
さらに巻末には著者のおすすめスポットも紹介されていて、、なにこれ聖書ですか?ってなります。
2ヶ月前の誕生日にこんなことをつぶやいていましたが
今日また一つ歳を重ねました。
— のん Marianne Renoir (@nontage) October 14, 2021
自分でもビックリするような年齢になりましたが、20代や30代の頃の自分よりもずっと、今の自分が好きです。
早く居住地をフランスに移せるように日々精進してまいります。
今後ともみなさまよろしくお願いします🇫🇷 pic.twitter.com/aMiXneQ1iW
20代〜30代は、ずっとあがいていたなー、と。
理想の自分とかけ離れた現実に、「こんなはずじゃなかった」ってずっと思っていた。
今よりも10kg以上痩せていたのに、摂取カロリー気にしまくったりエステ通ったりして。
とにかく見た目気にしてた時期もあったなあ。
今はわがままバディ化に拍車が止まらない割に、本能の赴くままにそのとき食べたいものを食べている。
でも昔よりもずっと楽しいなーって。
人生において(出産以外の目標は)別に何ひとつ諦めたわけじゃないんだけど、40代になってからのほうが楽しい。
逆に「フランスに住む!」っていう目標を明確に抱いたのも40代だし、フランス語本格的に勉強再開したのも40代になってからだし。
あと、私たちはものすごい変革期に生きていると思っていて。
- 先生に毎日のように暴力振るわれた幼少時代
- ブルマ履いて体育の授業
- 携帯のない時代に青春時代(デートの待ち合わせどうしてたんだろう)
- バブル後の就職氷河期
- 毎週のように漁っていたCDやレコードも買わなくなって久しい
- 映画ですらスマホで観ることに慣れた
- 気候変動の真っ只中
- そしてコロナ禍。。
戦時中以外のどの時代よりもなんか忙しくて目まぐるしくないか!?
とはいえ働き方改革や#METOO運動、ダイバーシティ推進…と人々のclichéが変わりつつあるし、「女はこうあるべき」みたいな偏見やステレオタイプが消えていって、どんどん生きやすい世の中になっていっている気はする。
そんな世の主流も後押しして、歳を重ねることも、女でいることも、なんのハンデキャップでもなくなっているような。
「普通」「標準」の基準が薄れて、より個性を楽しめることができるような時代への過渡期なんだろうな。
そんな風潮のなかで残りの人生生きるのは、ますます楽しみになってきた!
あの頃のなりたかった自分と今の自分の姿は全然違うけど、この本の帯にある
「二十歳の頃よりも今のほうが幸せ。
当時は誰もそんなこと教えてくれなかった」
の文字列が、ぐっと胸に刺さります。
今年はあまりツキのない一年だったけど、この一冊に出会えたことは幸運!!
でも「あの頃 なりたくなかった大人」にはこれからもならないように気をつけなくちゃね。
「昔のあの時代は▲◇◎□●…」なんて、過去の自慢話でマウンティングとるような加齢臭プンプンのおばちゃんじゃなくって、
“今の自分が一番好き”の記録が毎年上書きされていくような自分でありたいな。
自分の辿ってきた道を、魅力的に思える大人でありたい。