『トム・アット・ザ・ファーム』(Tom à la ferme)

ちょっと前の話になりますが、
グザヴィエ・ドランの『トム・アット・ザ・ファーム』(Tom à la ferme)を見ました。
ドランくん、初のサスペンス。

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【あらすじ】
恋人のギョームがこの世を去り、葬儀に参列するために、彼の田舎に足を運んだトム(グザヴィエ・ドラン)。しかし、ギョームの母はトムのことを知らず、一方ギョームの兄フランシス(ピエール=イヴ・カルディナル)はトムとギョームの関係を他言しないようにと強く言い聞かされる。フランシスに脅されるうちに、トムはフランシスに死んだ恋人の姿を重ね合わせるようになり……。
シネマトゥデイより

トムはドランくん自身が演じています。
若かりし頃のジョニー・デップを思わせる綺麗なお顔立ちに萌えます。

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なぜトムは悪者扱いされなければならなかったの?
殴られても抵抗しないのはなぜ?
まるでトムがギョームを殺したかのようなフランシスの態度に最初戸惑いつつ…
でも、これがセクシャル・マイノリティの現実なのかな。
同性と愛しあうことは多くの国では寛容でないから…。

フランシスに「USA」ってデカデカと書いた
ダサいスカジャン着せたり
「アメリカは嫌い~♪」ってエンディングとかもね、
アイロニーというよりはジェラシーなのかもって思いました。

色彩もファッションもインテリアも
これまでのドランくんの作品と比較するととにかく地味に見える。
曇天の、光のない田園風景。
地平線が見えるくらい広々とした田舎なのに、どこか閉鎖的。
顔のアップがとにかく多いのも、心情を察してほしかったからなのかもしれないなー、と。

唐突に社交ダンスを始めるから思わず笑ってしまったんだけど
とても官能的で美しいシーン。
やたらグザヴィエの表情が色っぽくて…
ここでようやく「あ、やっぱりネコなのね」と悟ったわけです。

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アップリンクで鑑賞したのですが、最後にグザヴィエが登壇した
トロント国際映画祭の舞台挨拶の模様が流れてきて、それが異常に面白かった。
上映回数が決まっているようなので、見れてラッキーでした☆

トム・アット・ザ・ファーム
http://www.uplink.co.jp/tom/
渋谷アップリンクほか全国順次公開中