「マイ・マザー」J’ai tué ma mère 試写

9日(土)に日本公開になるグザヴィエ・ドラン初監督作品「マイ・マザー」。

一足お先にアンスティチュの試写会で鑑賞しました。
このポスターの前髪クネ男がグザヴィエ。イケメン君ですね。

第2作目の「胸騒ぎの恋人」もWOWOWで17日に放送が。
これも来年日本公開なんですってね、てかルイ・ガレル出てるなんて!

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「マイ・マザー」、原題は「J’ai tué ma mère」。
さすがに「僕は母を殺した」って直訳だと衝撃的すぎたのか、それとも映倫的な機関が許さなかったのか…

17歳のときに原作を書いて、19歳で脚本・監督・主演、と、
第一作しょっぱなから才能を遺憾なく発揮しまくってる。

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思春期のゆらゆら揺れまくりの感情。
私自身の長い長い反抗期を思い出して息苦しく、苦しかった。
グザヴィエが演じるユベールのように哲学的でロマンチックに物事を考えることはできなかったけど
それでも「母への愛情」「母からの愛情」という普遍的なものが根底にあるから、共感のポイントはいっぱい。
品のない食事の仕方、ひげが生えてそうな母親の口元からストーリーは展開して行くんだけど、
そのときにユベールと同じ表情になってたかどうかで、この作品に共感できるかどうかって違って来るとは思うけれども…

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あの年代の独特な苛立ち。ポジとネガの差が極端な、移り気の感情…
もう十分に大人なのに!って色んなことに葛藤を覚える年頃は、自制する力が一番複雑なのよね。

脚本も秀逸ながら、「わたしはロランス」のときもそうだったけど、ほんっとに映像が綺麗。
曇天で陰気な空模様が多くて、きな臭くて趣味がいいのかどうなのか紙一重なインテリア(あ、個人的にはすごく好きだけど!)なのに、なんなんだろう、あの魅力的な映像は!
サブリミナル効果で織り込んでくる絵がすごく素敵。
時折入って来る活字もいい。
他に例えようのないオリジナリティ溢れる映像は、観賞後存分に余韻に浸れるー。

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アンヌ・ドルヴァルとスザンヌ・クレマンって、人類をカテゴライズしたら間違いなく同じ領域にいるから、見間違えてちょっと混乱もした。

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