私が、生きる肌 LA PIEL QUE HABITO

昨年ラテンビート映画祭で見逃してしまったペドロ・アルモドバル監督作品『私が、生きる肌』(原題:LA PIEL QUE HABITO 英題:THE SKIN I LIVE IN)。

http://www.theskinilivein-movie.jp/

5月26日の日本公開を前に、試写で鑑賞。

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形成外科医のロベルトは、交通事故で大やけどを負った妻ベラを再生させるため、新種の皮膚の開発に乗り出す。ロベルトは、皮膚の研究にのめり込むうちに、生身の人間を実験台として使うことを決断。母親代わりのマリリアは、そんなロベルトに理解を示す。12年後、ロベルトは、強靭な皮膚の培養に成功するのだが…。

原作は、フランスの作家・ティエリー・ジョンケの『蜘蛛の微笑』。

蜘蛛の微笑 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

私が、生きる肌〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕

主演は、かつてアルモドバルのミューズであったアントニオ・バンデラス。
『アタメ』以来約20年ぶりにアルモドバル作品に帰ってきました。
50歳を過ぎて尚しぶくなった彼の鉄仮面な表情に、恐怖と緊張は増すばかり。

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そもそも
「亡き妻への愛が故に人体実験で”クローン妻”を作った」
なんて安易な解釈で挑んでしまったばっかりに、
ここまでの狂気の沙汰は予想だにできなかった。

尋常でない執念、怨念、妄想が絡み合う脚本の精巧さ…アルモドバルの狂気が炸裂!

さすがにペタペタと糊づけするという、工作のような感覚で皮膚を作るところとか
何か階下の様子がおかしい!とりあえずヨガで落ち着かせよう、とか
ところどころなんか面白くて笑ってしまいそうになってしまうシーンもありましたが。

えーーーーーーーーーーーーー

って、驚愕のオチ。
ラストは意外とあっけなく終わってしまったけれども。。。

母親の愛情が描かれていたのには安堵感も覚えたのですが、
この猟奇的な愛に慄き…
帰りの夜道が異常に怖かったのは言うまでもありません…

ペドロ・アルモドバル・セレクション DVD-BOX

オール・アバウト・マイ・マザー [DVD]

トーク・トゥ・ハー スタンダード・エディション [DVD]

ボルベール 帰郷 スタンダード・エディション [DVD]

追記。大切なことを書いてませんでした…

衣装担当はジャン=ポール・ゴルティエ。
ここもまた要チェック。