バンクシー初(最初で最後!?)監督映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』(EXIT THROUGH THE GIFT SHOP)観てきた。
もー、ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ級・カタカナだらけの長めタイトルは舌噛みそうね。
「悪そうな奴は大体ともだち」なんて歌ってるような、キャップを逆さにかぶっちゃってワンパクにポップコーンむさぼる若者に囲まれながらの映画鑑賞は、無駄に緊張したよ。
バンクシー自身というよりは、あの街の壁画、ストリートアートがいかに描かれるものかというほうに興味があったのだけれども。
いい意味でドカーンと裏切られました。
1907/8804″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>
ティエリー・グエッタといっても「?」だけど、ミスター・ブレインウォッシュ(MBW)のことね。
これがどこまでホントでどこからおちゃらけなのかわからないけど、もし素のままだったらなんて愛らしいキャラなんだろう!
逆さにしても顔に見える「逆さ絵」のような、自らトリックアートしちゃってる髭ともみ上げが繋がった丸顔。トトロみたいなたぷんたぷんのお腹。ジェスチャーで以って乗り切る拙い英語。ああ、憎めない!
もう生きるジョーク・MBWの辞書に「ローマは一日にして成らず」なんて言葉はない。
一日で大成を手にしちゃうんだから。
MBW、パリを歩けば必ず目に留まる謎のスペース・インベーダー作者「インベーダー」のいとこだったのねー。
1907/8805″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>
屋根の上、高速道路、メトロ車両…逮捕されるかもしれないスリルを愉しみながら、街中のありとあらゆる「面」を「アート」に変えていく様は、ハラハラするよりワクワクしちゃう。走ってる電車にスプレー噴射してるオープニングからワクワクが止まらないー!
芸術家っつーとプライド高く自意識過剰なナルシストなんてイメージが先行してしまうけど、そんなもの微塵も感じなかったな。だってバンクシーったらユーモアセンスも極上なんだもの!MBWの映画を観た後の沈黙なんて最高。シャパード・フェアリーなんてもうオチに使われちゃってるしね。動くムッシュ・アンドレが見れたのも嬉しいところ。
違法行為(って、どこまでホントかわかんないけど)をけらけら笑うのには躊躇いもあるけど、全部ひっくるめて「アートはジョーク」って括ってしまえば、もう寛容になるしかないわなー。
いやはや、ホントに面白かった!あと二回くらいスクリーンで観たい。そして今度パリ行ったら壁画ばっかり見てしまうがな。
ちなみにフランス語タイトルは『Faites le mur ! 』。
ポスター、バンクシーの横にいたお面被ってるけど、なんかねずみ男チックだわね。
1907/8803″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>
そうそう、一個前の記事に書いたアベス駅近くの小さな公園にある「ジュ・テームの壁」(フレデリック・バロン作)も立派なアート。
ところどころパリが見れたのも、嬉しかったのよ。
1907/8806″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>