列車に乗った男

パトリス・ルコントの作品の中ではダントツに髪結いの亭主が好き。とにかく“エロティシズム”の描写が秀逸なの女性の美しさを見せるとこでは、ほわーっとやわらかい感じがするんだけど、男のサガを描く時にはイヤらしさを全面に出して。どよーんと。
でもなぜだか急に男臭いのが観たくなって列車に乗った男をツタヤで借りました。中年チンピラ男と教師を退職した老人の物語。まったく違った人生を送って過ごした二人は、お互いの人生に憧れを持ち…
列車を降りた男と、これから乗る男。「で、結局どうなったの」っていうフランス映画によくある手法も残しつつ。ふとした視線の先に映るものを考えると、ジーンときたり。
個人的には、老人と姉の会話のシーンと、チンピラが部屋履きを老人に借りるシーンが好きです。
それにしてもジョニー・アリデイはおっとこ前~ヴァルタン様のハートを射止めた人ですものね、かっこよくって当然…なんだけど。私は断然ジャン・ロシュフォール派なのです。髪結いの亭主はもちろん、ウィリアム・クラインのポリー・マグー お前は誰だなんかにも出てます。かっこいい