君と歩く世界 De rouille et d’os

ユーロが上がる前にフランスのamazonで買ったDVDの中の一本。
ジャック・オディアール監督作品『De rouille et d’os』。

タイトルは直訳すると「錆と骨」。
『君と歩く世界』という邦題で日本公開も決まっています。

日本公式サイト:http://www.kimito-aruku-sekai.com/

2488/12151″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>

マリオン・コティヤールが、仕事中の事故で膝から下の脚をなくすステファニー役。
失われた脚はCGだそう。あまりに自然過ぎて全然わからない。
マリオンはさすがの演技で、予告編だけで既に泣きそうになった。

ボクシングと言うより喧嘩が得意(?)なシングルファザー・アリ役にマティアス・スーナーツ。
TGVの座席に残された残飯を拾い集めて子供に食べさせるという、、、冒頭からダメ男全開。

ステファニーはシャチの調教師と言う職業以前に、住んでるアパルトマンの部屋からしても、社会的に元々恵まれた立場にあったと思う。
(明確にわからないけど)何かしら暗い過去を背負いながら、充足していない日常ながらも、好きな仕事に打ち込め幸せだった。

社会的立場で底辺に属するアリと恵まれたステファニー、それこそ「Intouchables」な二人が偶然出会う。
脚を失ったことで絶望のどん底に陥ったステファニーが縋ったのはアリだった。

ステファニーに同情すること無く、対等に接するアリはとても自然。
一貫してユーモアもなく暗いトーンで時間は進む。
その中で、一縷の希望のように差し込む南仏の太陽がとても眩しい。
オディアール監督の前作『預言者』同様、目を背けたくなるくらいのシーンは多々ありつらいけど
光の差し込む方へ向かっていく前向きなラスト(おっとネタバレ)だったので観賞後の気持ちは全然重たくならず。

マティアス、仰々しくなくてすごくよかった。
そんで大好きなセリーヌ・サレットも出てます。

2488/12152″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>

☆個人的フランス語メモ☆
・puer 悪臭を発する
 脚を失ってから引きこもっていたステファニー、アリに「私臭うかしら」と聞くシーンにて。
・gosse 子供
 話し言葉。子供、というより「ガキ」の方が的確
・se fracturer 骨折する
・coma 昏睡
・アリは自分の子供に対してハンパなく「je te dis」(言っただろ)を連発する。
 会話がめんどくさそう。
・fais gaffe 気をつけろ
 話し言葉じゃattentionなんて使わない