マーガレットと素敵な何か L’Age de raison

9月 シネスイッチ銀座他にて全国順次公開『マーガレットと素敵な何か』試写にお邪魔しました。

マリオン・コティヤールとギヨーム・カネが交際するきっかけになった『世界でいちばん不運で幸せな私』のヤン・サミュエル監督作品。

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【ストーリー】
結婚間近のパートナーがいる、キャリアウーマンのマーガレット。
仕事も私生活も充実しているかのように見えるが、まるで仕事が恋人であるかのように毎日仕事に没頭している。
40歳の誕生日を迎えた日に突然、公証人と名乗る見覚えのないおじいさんが一通の手紙を届けに現れる。
それは、過去の思い出や懐かしい写真がたくさんつまった手紙で、差出人は7歳の自分からだった…!
実は、少女時代の辛かった思い出を心の奥底に封印していた彼女。
両親の離婚や甘酸っぱい初恋、早く大人になってしまいたいと思っていたあの頃の夢と、本当の自分を書き残した手紙。
最初は手紙の受け取りさえも拒むマーガレットだったが、次から次へと届く手紙によって辛かった過去の記憶を思い出し、閉ざしていた“心の扉”をゆっくりと開いていく―

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フライヤーからも、「夢みる乙女だとお!?」いくら美しきソフィー様でも、さすがにファンタジー過ぎてイタイのではなかろうか・・・と心配をしたのですが、いやほんと、余計なお世話でした。とんでもない誤解。
働く女性なら一度は考えたことがあるであろう“過去に描いた夢”と“現実”のギャップ、現状への疑問。
空想と妄想ではなく、現実的に、観る側へその疑問符を投げかけてくるようでした。

原題「L’Age de raison」は分別のつくお年頃、という意味。
“分別のつく年頃”=7歳になった彼女が、大人になった彼女自身へ託した手紙。
それは色鮮やかなコラージュで描かれたおとぎ話の世界。
ココ・シャネルやエヴァ・ガードナーになりきったり、飲みかけのコーヒーカップをおもむろにゴミ箱に投げ捨てたり、胸の開いた服でクライアントに交渉しに行ったり…
パッと見イケてるキャリアウーマンでも、カッコつけた大人になったフリしてるだけじゃない?
メルヘンチックに描いたあの頃の手紙が、実はものすごく現実的で。過去を顧み、現在の自身と向き合って自問する。
辛い過去もあるんだろうけど、アメリほど“不思議ちゃん”になっていない分、夢が夢で終わらずに、現実味を帯びてるんでしょうね。

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シャブロル『不貞の女』のミシェル・デュショーソワが公証人メリニャック役。
シンプルなストーリー(失礼!)に、ピリリとミステリアスなスパイスと、ほんわかな癒しを与えてくれています。

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ところで、今回の邦題はなかなか面白いと思う。
私、サトームセンのコマーシャル「素敵なサムシング!カモーン!」って部分だけがお気に入りで、やたら引用しているからね。
そんなわけで(どんなわけだ)『マーガレットと素敵なケルクショーズ』…
いやもとい、『マーガレットと素敵な何か』で、子供の頃描いた夢が持つ、人間の“本質的な何か”を見つけてください☆

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