コレットが閉店したのは、3年前の2017年12月のこと。
その半年前、突然の「閉店宣言」から閉店までの日々を追ったドキュメンタリー映画「COLETTE, MON AMOUR」が、10月8日までの期間限定で公開中です。
2週間限定、そして1日1回のみの上映…!
小さい劇場というのもあるけれど、開場時には長い列ができ、ほぼ満席状態でした。
ただ単に「イケてるコレットの、イケてる一面」をドヤ顔で紹介するだけかと思っていたら大間違い、とてつもなくエモかった。
カニエ・ウエストやファレル・ウィリアムスのインタビューに始まり…
そうよね、こういう感じよね、とダラけて見ていたんだけど、コレット・ルソーさん、サラ・アンデルマンさん母娘が登場してからは姿勢を正してのめりこんで観ました。
素晴らしい母娘の、愛に溢れたストーリーだった。
数万ユーロもする高級品と、レジ横の数ユーロで買えるお菓子。
対局する世界があの空間にあった。
肌の色も国籍も関係なく、Bonjour しかフランス語を知らない子でも店員として迎え入れていたコレット。
争いばかり起こしている人類にとってはまさに理想の、ボーダーレスな世界だった。
そしてその中心には、コレット。
あまりにも素敵過ぎて、愛が眩し過ぎて、後半ずっと泣いてた。
泣くなんて思いもしなかった、、、
渋谷パルコ2階「2G」ではポップアップショップも。
買うつもりなかったけど、この映画観た後だと財布の紐も緩みますわね…!!
個人的な話をしますと…その昔、はるか昔、ブログを書き始めた頃のこと。
コレットに行った記事を書いたら
「あんたみたいな貧乏人がパリなんかにくるんじゃない」
ってコメントを書かれたことがありました。
「するってぇと、あれかい、お前さんはパリには貴族しか行かないとでも思ってんのかい。」
と、てやんでえなコメント返しをしてやろうかとも思いましたが、
目には目を歯には歯を、で返したら負けだな、と。
それから何度か同じIPアドレスからコメントがありましたが
このブログは、私が承認したコメントしか表に表示されないので
ことごとく非表示にして、私も返信せずに無視し続けました。
そのうちコメントも来なくなって、私は正しく勝った感じがしました。
なんでこの話を持ち出したかといいますと…
なんかコレットは、
「勝手に自分のテリトリーだと思っている人たち」が囲ってて、入りづらい印象を持っていたんです。
たぶんそのコメントの影響も少なからずあるとは思います。
私みたいな身分の人間が近寄ったらいけないのかな、て偏見を持っていました。
でも、コレットの考えは全然違いました。
万人を受け入れようとする神様のようなコレットの存在が、あの場所にあったことを知らなかったのは本当に勿体無かった。
いくらお金持ちを持っていても、心が貧相なのはすごく不幸だと思う。
あのコメントをした、心が貧乏な人は今どうしているのかはわからないけど
このドキュメンタリーを観て、あのときの考えがどんなに愚かだったかと感じて欲しいな、とは思います。