AlloCinéで評価1位★『ベンダ・ビリリ!』不屈の精神に学ぶ。

渋谷に週6日は出没するマダムのんです。

日仏授業終了後に、イメージフォーラムへ。
公開初日のベンダ・ビリリ!( Benda Bilili !)を観てきました。
フランスの映画サイトAlloCinéで、ユーザー評価ダントツ1位(9月11日現在)の作品です。

2004年、厳しい路上生活の真実を歌うバンド、スタッフ・ベンダ・ビリリはコンゴ民主共和国の首都キンシャサで活動していた。ある日、彼らは路上での演奏中に二人のフランス人映像作家と出会う。それまでに出会ったことのないその素晴らしい音楽に圧倒された二人は、彼らのドキュメンタリーを撮影するとともにアルバムも作ろうと決意する。


な、、なんというヴァイタリティ!!

ベンダ・ビリリとはリンガラ語で「外側を剥ぎとれ、内面を見よ」という意味。
陽気なラテン音楽に乗せる歌詞は、貧困やポリオ、障害などと言った、切実な思いが詰まったもの。
だけど想像を遥かに超える彼らの明るさは、絶望や悲観は微塵も感じられず、むしろ生きることの楽しさや未来への希望を与える音楽を作り出しているのです。
もう、内面と言うか、根本的に魂のパワーレベルが全然違う。
この驚愕的なポジティブさに、ネガティブ思考な自分は、喝を入れられたかのような衝撃。

♪オレはトンカラ(段ボール)の上で生まれた~
っていう『トンカラ』って歌。
「昨日はトンカラの上で寝ていたが、今日はマットレスで寝ている。人生にはこんな奇跡も起きるんだ。」
彼らの奇跡のハードルはこんなものじゃない。
全世界でのCD発売、欧州ツアーっていう、ホントの奇跡を起こす。
(来月には来日公演も!)

バンドの活動以外にも、アフリカの現状も描かれている本作。
満員電車なんてもんじゃないくらいの電車のシーンには驚かされる。
車体の外側に大勢ぶら下がったまま走るなんて…。
21世紀になった今でも、地球の裏側では現実に起こっている出来事。
CGを使ってるのかと思ってしまうような世界。

あと衝撃は、空き缶で作った弦が一本しか無い楽器を、悲壮感を秘めた表情でメロディーを奏でる天才少年・ロジェ君ね。
彼の1年間での成長の早さには、びっくりなんてもんじゃない、あたふたしたさ。
だって一年で少年からいきなり中田英寿みたいなサングラスかけた大人になって再登場だもんよー。

…って感想はどうでもいいっすね。

エンドロールが終わると同時に、拍手が。
ゲストがいない会場で拍手が巻き起こるなんて、珍しい。
観た人にここまで感動を与えてくれるのは、ただの音楽ドキュメンタリーでない証拠。

ポテチ専用マジックハンドまで売られている、何でも手に入る便利な生ぬるい国で生きていると、失われる感覚もたくさんあるんだね。

5年と言う長期間に渡りこの作品を手掛けてくれた監督二人に感服!!

屈強のコンゴ魂

公開初日だったので、各回抽選で豪華プレゼントが当たるチャンスがあったのです。

なんとスタッフ・ベンダ・ビリリ特別公演のチケットや、CD、Tシャツなどが当たるという本当に豪華な抽選だったのです。
映画を観終わった後の抽選だったので、生であの音を聴きたい気持でいっぱいだったのですが…

ガビーン

抽選番号1個違えばコンサートチケット当たってたのに~!!
残念。
公開初日特典、全員プレゼントとかもいいけど、こういう抽選バージョンもいいね。