マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル、今年は何としてでも全作品制覇しようと思います。
フルパックで買ったはいいけど在宅時間が短いもので・・・
家にいるときに見れるだけ見て、気に入った作品はiTunesで購入して(だって500円なんだもの)、移動時間に見るようにしています。
端末保存して見ないとauに速度制限かけられるのでね。
画面の大きいiPhone7 Plusにしておけばよかったわー!ってたまに思うけど、意外とスマホ画面って他人が覗き込むものなのよね。
いきなりチョメチョメなシーンが始まることが多いフランス映画、小さい小さい画面で見るのがいいのかも。
さてさて、Myfff作品の中から少しずつレビューを書いて行こうと思います。
『サマー・フィーリング』Ce sentiment de l’été
予告も見ず、あらすじも読まずに入って
「きっとアンスティチュであの人とあの人がトークをしたら”不在であること”をテーマに延々と語るんだろうな…」なんて考えながら見ていたら、あらすじにモロ”不在”と書かれてあった。
残された恋人のロレンスと、サシャの妹ゾエ。お互いをあまり知らなかった二人の間に、重い「不在」という苦しみを共有することで、交流が生まれる。 ベルリン、パリ、ニューヨーク。3つの街に3度目の夏が訪れ、彼らもやがて人生の光を少しずつとり戻していった。愛する人の思い出に導かれながら…。
(マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル ホームページより)
『ベルサイユの子』や「Camille redouble」(日本公開時は「カミーユ、恋はふたたび」という邦題)に出ていたジュディット・シュムラが、ゾエ役。
ジュリエット・ビノシュに通じる憂いさ、メラニー・ロランに通じる演技力がある彼女の存在感は本当に素晴らしい。
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Copyright Nord Ouest Production
そしてサシャのパートナーだったロランス役のアンダース・ダニセルセン・リーもすごくいい。
控え目で主張しないインテリ、大好きなタイプです。
それでも不思議なことに、サシャが「不在」であることが圧倒的にこの作品を支配しているのです。
サシャの出演時間は冒頭の数分だけ、それでいてほとんど台詞はないのに。
彼女が不在であることを印象づけるのは、職場での様子を丁寧に映したことも大きい。
機械でなんでも解決できる今日日、珍しいアナログな手仕事。
サシャは世界に2つとないものを毎日創り出しているのです。
一方のロランスは、小説家であり著書も出版した過去もありながら、翻訳業をしている。ゾエは安ホテルの夜勤。
サシャの職業がいくらでも代わりがいるようなものであったなら、彼女の「不在」がこれほど重みがあるものでなかったかもしれない。
あとすごく絵が美しいのだ。
撮影監督が、『わたしたちの宣戦布告』はじめたくさんのドンゼッリ作品を手掛けるセバスティアン・ビュシュマン。
アヌシー湖のシーンは、iPhoneの小さい画面で見ても涙が出てくる程美しい。
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Copyright Rendezvous Filmverleih
「こうあって欲しい」と私の期待していた結末ではなかったけれども、見終わった後の余韻でしばらく酔えるような、いい作品でした。
ミア・ハンセン=ラブやジュリー・デルピー作品の繊細な部分、いいとこ取り!なくらいすごーく女性目線が上手だな、と思ったけど監督は41歳同世代男性のMIKHAËL HERS(ミカエル・エルス、と読むのがいいのかな)。
前作のDVDもよさそうなのでフランスAmazonで買ってしまおうかな。