暗くなるまでこの恋を  La Sirène du Mississipi

先週末で終わってしまったドヌーヴ様特集。
結局3回しか行けなかったので、3回券2枚買わないで正解でした・・・

でも何度でも酔いしれたかったなー。
特に今回一番シビレたのがトリュフォーの『暗くなるまでこの恋を』。

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清楚なお嬢様風(カナリア持った最初の登場シーンの美しさ&ファッションに悶絶)から
ハイレグギャルまで、ドヌーヴ七変化も楽しめるという。。。

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いやいや、コスプレカトさんもいいのですが、、、

ルノワールの『ラ・マルセイエーズ』で始まり、『大いなる幻影』で終わる本作。
「ジャン・ルノワールに捧ぐ」と冒頭に映し出されるんですが、
ルノワール以外にもジャン・コクトーやヒッチコックなど様々な映画作品へのオマージュが。
ニコラス・レイの『大砂塵』は映画館のシーンで使われてましたね。

本作、初見の頃に比べると映画に触れてきたので、
(そりゃーその頃から十何年も年を経てきてるので)
面白さというか奥深さというか…だいぶ印象が違って見えました。

なので今一度ルノワールを学ぼう!
ってときに、ちょうどアンスティチュの欧明社でルノワール本がSOLDESになってた☆
300円。いい買い物した。

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で、映画に戻りますと。

「女はしたたかな生き物なのよ」
というドヌーヴ様の台詞にあるように
したたかな生き物に翻弄される生き物(ベルモンド)が、なんとも健気で切なくて。
フィアンセを殺されて毒入り水まで飲まされて、それでも何故に愛するのか。
嗚呼これが男と女の人生の縮図なのか、恐ろしや恐ろしや、と
あらすじも既知なのにも関わらず、まんまとトリュフォーの魔術にかかりながらスクリーンに釘付けになったのです。

レコードに自分の声を録音し、外に出るとそのレコードは呆気なく車に引かれて割れてしまう…
ここで普通のヒロインはおめおめと泣くでしょう。
でもドヌーヴ様はこれっぽっちも悲壮感を見せず、その場を立ち去るのです。

これです。

私の場合、ドヌーヴ様の演技を好きな所以は
「美しさ」というよりも「強さ」にあるんです。(「潔さ」のほうが的確かしら…)
それがこのシーンに凝縮されているようで、感動。
同じ感動は『シェルブールの雨傘』の駅舎での別れのシーンにも。
あれだけジュテームジュテーム言ってても、あっさりとホームから去ってしまう。
ああこれこれ!

そういうわけで、上映が終わったあともDVDで鑑賞したのですが
やっぱり迫力に欠けますね・・・
これから神奈川で上映あるみたいなので、「これこれ!」を味わいにもう行く気満々なのでありました。

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