映画『アーティスト』The Artist

第84回アカデミー賞5部門受賞作品『アーティスト』。
日本公開初日に鑑賞してきました。

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せっかくのサイレント映画、寂れた場末の劇場で見たかったんだけれども
TOHOポイントで無料鑑賞出来たんで、結局シネコンで。

そのつもりはないのに前評判が耳に入ってくるから
先入観に捉われるというか、洗脳されちゃうっていうか…
特にギャガっていう大きいところが配給についちゃうとなーうにゃむにゃ

だいたい『OSS 117』なんてパロディ作ってた監督がーうにゃむにゃ

OSS 177 私を愛したカフェオーレ [DVD]

TV5で続編の『OSS 117 リオデジャネイロ応答なし』の放送がありました。
ジャンはコメディ映えするお顔よねーやっぱりうにゃむにゃ

お涙頂戴、ほれこうすれば感動するでしょ、的な演出なら、
どうせ年配の審査員が昔を思い出してーうにゃむにゃ

そんなうにゃむにゃ邪念は取っ払って鑑賞してみました。

「変化に適応できない人は置いてけぼり。」
って言うのが一番思うところかな。。。。
映画を観ることに集中しているつもりでも、いろんなことが脳裏をよぎる。
カセットやレコード、ベータやレーザーディスク、MD、VHS…いろんな技術が生まれては消えて行ったこと。
メールするのがやっとのアナログ人間の父親が「インターネット使えないなんて人間扱いされないんだ」なんて嘆いていたこと。。。。
古き良き時代を懐かしむのではなく、これは完全に「今」の映画ですね。
オチは読めてしまうけれど、最後の展開は清々しい。

展開がわかりやすいシンプルな作風だからサイレントと言う手法が活きているように思えた。
選択肢がたくさんあるとどこに視点を合わせればいいのか分からないけれど
焦点が絞り込まれるだけに、より作品の魅力が伝わってきやすかった。
一方、サイレント=想像力を働かせる って連想していたけど、それは本作には当てはまらないかも。
解釈の仕方がもっと多種に渡ったのであれば違ったのかもしれない。
でも要所要所で字幕入るし、もうちょっと減らした方が妄想族には嬉しかったんだけどな。

あとねえ、お犬様の演出はずるい。
動物を使うのは卑怯だ!なんて思いながらも
名俳優犬・アギーの演技力に何度も泣かされてしまった。
そもそも動物は台詞がない。(CMで白い犬が喋っているのは考えず)
誰も台詞がない映画だから、アギーが吠えている次には字幕が出てくるような錯覚。

アギーが警官を呼びに疾走するシーンでも泣いてしまったのですが、
そこを思い出したところで、ああ、そう、これは絶対書いておかなければ。

「そこのシーンで出てくるおばあちゃんのファッションが、超絶好み。」

この作品、ペピー含め女の子のファッションみんなかわいい。
色の無い世界で描かれているから、ペピーの成金ファッションも派手さを感じず想像で色をつけるから全部かわいく見えた。

今回の私的「人とずれているかもしれない」一番の泣きどころは、クリフトンとの会話のシーンでした。

その他箇条書きで。

・まさかの寺尾次郎様翻訳
・予告編はいろいろ見せ過ぎ
・リピーター割引で半券持って行けば1,000円で鑑賞できるっぽい
・ほくろ欲しいけど、小さい頃にあの位置にあったら確実にあだ名は「鼻くそ」になりそう
・東京、桜満開!なお花見日和に公開初日は痛かったかな…あんまりお客さん入ってなかった
・最近の(と言っても99年か)私の中のサイレントNo.1『白い花びら』はやっぱり超えられなかった

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