10月公開『隠された日記 ~母たち、娘たち~』(Mères et filles)の試写会にお邪魔しました。
1359/5377″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>
監督:ジュリー・ロープ=キュルヴァル
脚本:ソフィー・イエット
脚本:ジュリー・ロープ=キュルヴァル
撮影:フィリップ・ギルベール
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ
マリナ・ハンズ
マリ=ジョゼ・クローズ
ミシェル・デュショーソワ
ジャン=フィリップ・エコフェ
フランスの片田舎にある祖父の家のキッチンで1冊の古い日記を見つけたオドレイ。それは、一度も会ったことのない祖母ルイーズの日記だった。オドレイの母マルティーヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、50年前、何も言わず、全てを残したまま家出をした祖母について何も語ろうとはしない…。その日記に綴られていたのは、祖母が決して口に出すことのできなかった秘めた想いと子どもたちへの深い愛。そして、あまりにも切なく哀しい衝撃の真実だった――。
2~3月にドヌーヴ様が来日された際に鑑賞済みですが
日経ホールでの鑑賞(若干映画に不向きな席)だったし、
何よりドヌーヴ様のトークを聞いた後でもう一回観たいじゃあないですか。
生ドヌーヴ様を拝んだのは遥か遠い昔のようだ。
プレスに書いてあったんだけど、ドヌーヴ様はクルヴァル監督にとって憧れの人物で、出演交渉の際、最初は怖気づいていたのだとか。
でもそこはさすが、監督が有名無名に関わらず出演するドヌーヴ様、快く引き受けてくれたらしい。
マリア・ハンズもマリ=ジョゼ・クローズも完璧にハマり役だけど、やっぱりドヌーヴ様の存在感が圧倒的。
娘に対していつも冷たい素振りをしたり、会話に嫌気が差し食事を急に抜けたりと、
心を固く閉ざしたかのような、実に気が強い母親なのですが
ラストの方で「(家まで)送ってくれる?」とオドレイに寄りかかったり
エッフェル塔の描かれたドレスを恥じらいながら着たり・・・
存在感とともに、表情の豊かさと演技の幅にはいつも感服。
と、ドヌーヴ様の凄さだけでなく作品について。
祖母・ルイーズ、母・マルティーヌ、娘・オドレイ。
iPhoneで会話するオドレイ。
Macが置かれたマルティーヌの診療室。
ルイーズの背景には黒電話。
CGを駆使して仕事を進めるオドレイ。
デジカメすら使えないマルティーヌ。
ノートにひたすら思いを綴るルイーズ。
チノパンにTシャツ、ゆったりした服装のオドレイ。
採寸し、体にピッタリ合うオーダーメイドの、夫が用意した服しか着ることができないルイーズ。
現在と過去の対比が重なり合う傍ら、
海の青、木々の緑、母のレシピ・・・
時代を超えて変り行くもの、不変のものが織り交ぜあっていて
その調和の絶妙さに改めて気づかされた。
祖父は自己顕示欲が強く妻を拘束する。
父は妻を尊び共に生きている。
娘のパートナーは、相手の意思を尊重し、出産も中絶も勧めない。
世代を超えて、女性の社会的地位は明らかに変ったけど、
男性の考え方も大きく変ったこともちゃんと描かれているなあ、と。
クルヴァル監督も女性。
女性が作る、女性が描かれた映画ではあるけれど、是非男性にも観てほしい!
この作品では母娘の複雑な関係が取り上げられていますが
実際は父と娘の関係の方がよっぽど難しいと思うが・・・。
離婚率、未婚の母の人数が驚異的な数のフランスだと理解度も違うんだろうけど。
男女の関係が年々欧米化していっている日本なので、
数年後に観たらまた感じ方も異なるかもしれないな。
私も<リンク:http://yaplog.jp/lilie-loup/archive/795>この映画 Meres et filles、見に行きましたリンク>
やっぱりカトリーヌ・ドヌーヴ の存在感は凄いですよね{映画}
観客の年代や、また自分の成長と共に見方や感情が変わってくる作品のような気がします
LiLie様
そうですよね、自分が年を重ねて周囲の環境も変り再度観たら、違う感じ方をするんだろうな、と思います。
自分が母になったときにまた観たい作品です!
・・・って言ってもそんな予定はないのですが、、、