秘密の子供 L’enfant secret

アンスティチュのカイエ週間が始まってます。

まずはフィリップ・ガレルの『秘密の子供』(L’enfant secret)から。

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ニコと離婚してから最初の作品。ゆえに、ものすごく感傷的。
映画監督であるジャン=バチスト(アンリ・ド・モブラン)、シングルマザーのエリー(アンヌ・ヴィアゼムスキー)に自身とニコを投影し
認めたくない”別離”と言う現実を確かめるかのように、彼女と過ごした記憶の断片を紡いでいく。

薬物依存、精神不安定(去年公開された『愛の残像』にもあった古典的な電気ショック療法の原点がここに)、自殺未遂…
ジャン=バチストの心がカメラとなり、終わった愛の物語を描いているのですが
苦悩と、不安定な精神状態と重なってかなり錯乱してます。
今回三、四回目の鑑賞ですが、それでも尚、見ていて混乱するのは
ガレルをまだ理解できていないと言うことなのか、それとも彼の錯乱状態の世界にどっぷり入っていたのか…

ただやっぱり、カフェのガラス越しにエリーの行動を見つめるショットは、とてつもなく悲しい。
いたたまれなくなる。そして、突然物語は終わる。

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観賞後に暗闇に包まれた外に放り出されるのが切なくて、「TED」を見に行ってしまったよ。
ゲラゲラ笑ってしまったよ。

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