『愛の残像』(La frontière de l’aube)

感想書いていなかったけど、もう今週20日(金)で上映が終了してしまう!
(終了、でなく、上映回数が少なくなるだけでしたー)

フィリップ・ガレル『愛の残像』(La frontière de l’aube)について。

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上半期新作映画マイベスト5にランクイン。好き!

シャブロル『石の微笑』や、先月メルヴィル・プポー特集でも上映された『ゼロ時間の謎』でも好演技だったローラ・スメット。
彼女の眼力と、肉体美にどっぷり魅了された!

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ジョニー・アリデイ&ナタリー・バイの間に生まれたサラブレッド、
だけどもアル中&ドラッグ漬けで入院したという過去も。
それもいきさつが彼氏にフラれたショックで、っていうわけだから
ニコと別れて同じくドラッグに溺れてしまったガレル父は、そんなローラに共通点を見つけ
この作品の彼女の役に、自己投影したのかもしれません…

で、以下映画の感想。
ネタバレ含みます…



ローラの演技は圧巻だった。
典型的なフランス美人ではない(失礼)のに、彼女の妖艶な視線がスクリーンに引き込んで行く。
誘惑する表情、苦悶する表情、憂いな表情がたまらない。
鳥肌立ったのは最後の泥酔する姿。

直接的に行為のシーンもなければ、貴重なローラ乳房もすぐさま隠されるし、
それまでガレル父作品お決まりの(いい意味で)“まったーり”な感じだったけど
キャロルがこの世から消えた瞬間から、物語のスピードが一気に加速。

まずのけぞったのが、時代背景は60年代だとすっかり思い込んでいたのに、
キャロルのお墓には「1982 – 2007」

…に、2007年!?

携帯一人一台時代に(しかも女優とカメラマンという役どころで)、手紙で文通?
デジカメ使わず暗室でネガ焼く?
「愛する人」(mon amour)なんて、今日日、言うの?

でも、時代がわかる通貨も家具も車も出てこないし
パリの建物は昔も今も変わらないし…
ガレル父に、してもってやられた!って感が。

残像のキャロルの魅力は正直半減以下のような気がするけど
彼女の死を境に前編と後編にするのであれば、
前編は映像美を、後編はストーリー(心理戦?)を楽しむって感じかしら…

あ、全然触れてなかったけど、ルイ・ガレル君の美しさは相変わらず。

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今週末からはモニカ・ベルッチ様お相手にどんな恋愛模様が!?
『灼熱の肌』が公開ですー