映画三昧三連休。

三連休最終日は映画5本観ました。
一日中バルト9に篭りっぱなし。

朝一で観た『家政婦ラケルの反乱』。
常に不満げな表情をしていて誰にも心を開かない、中年家政婦ラケルの、子供っぽい反乱。
20年以上も同じ家で勤め、子供の成長も家の勝手もすべて知り尽くした彼女。
外の世界を知らず、恋する術も知らない。
そんな彼女に、どういうわけか感情移入してかなり前のめりで観てしまいました。
ときおり見せる笑顔と、新たな道へ走り出すラケルの表情がすごく清清しかった。
ノーマークでしたがかなり楽しめました。

続いて、フランシス・フォード・コッポラ監督、ヴィンセント・ギャロ主演というだけでワクワクする『テトロ』鑑賞。
満席表示出てたけど、前列が5席空席のままでした。お陰で観やすかったー。
モノクロだからこそ映える光の使い方がすごく印象に残る。
電球の光や燃える炎、雪山の白、今思うとベニーの海軍の制服までも。
電球に始まり、母との別離、照明技師という職業、ラストシーン…
彫りの深い美形なミランダは、半分影で覆われた顔が絵になる。
あと、ギャロは顔に似合わず声のトーンが高いから、モノクロの方がしっくりくるな、と。

ザラザラぶつぶつのノイズだらけのモノクロ映画だと思ってたけど
途中で挿入されるカラフルな回顧シーンにハマった。
『赤い靴』『ホフマン物語』にはニヤリとな。
鬱々と展開するけど、徐々に謎が見えてくるにつれスピード感すら覚えてきた。

今年ベスト5には絶対に入る!
日本公開が未定らしいので、もう一度観に行こうと思います。

そんでエドゥアルド・ノリエガ観たさに『命の相続人』。
ハリウッド的な作品かと高を括っていたけど、まさかまさか、途中泣いてしもうた。
そういや今回のラテンビート、家族愛を描いた作品多いな。

カルロス・サウラの『フラメンコ×フラメンコ』、ずっと鳥肌立ちっ放し。パフォーマンスも色彩も音も全てが超人技。素晴らしい芸術作品。

帰宅後、TV5 MONDEでシャブロル最後の作品『BELLAMY(ベラミー警視)』を観る。

対話が多いから日本語字幕助かりましたー。ホントTV5ありがたや。
熊みたいに巨大化したドパルデューが、エロさと人情味溢れててよかったよ。ある意味怖かったけどねー。
しかしこれが遺作ってゆーのは何だか物足りなく、寂しい気がする。

オープニング、いきなり墓地のシーンから始まったからドキッとした。
シャブロルはペール・ラシェーズ墓地に眠っているのですね。。。
来月お墓参りに伺います。